体がだるい(倦怠感)は、終末期だけでなく治療中のがん患者にも高頻度でみられるつらい症状
このブログでは、薬物療法と非薬物療法の両面から、現場で実践しやすいケアのポイントを整理。倦怠感に悩む患者への支援に役立つ内容をお届けします。
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体がだるいに対する症状を軽減
【薬物療法】
● コルチコステロイド(例:プレドニゾロン)
• 短期間の使用で活動性や食欲が改善されることが多く、特に予後3ヶ月未満の患者に有効とされている。
• 副作用(感染リスクやムーンフェイスなど)に注意
● 原因に応じた対症療法
• 貧血 → エリスロポエチン製剤など
• 感染症 → 抗菌薬、解熱薬
• 電解質異常 → Na・K補正などの治療
※二次性の倦怠感であれば、原因治療が有効なケースも多いため、見極めが重要!
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体がだるさに対するリラクゼーション
【非薬物療法】
1. エネルギー温存療法
• 活動スケジュールの調整(例:入浴は午前中に、面会は短時間に)
• 無理のない目標設定で、「できることの維持」を支援
• 疲れすぎない工夫が、倦怠感の悪化予防に繋がる
2. 運動療法(有酸素運動+リハビリ)
• 体位交換やベッド上での日常動作の中でできる軽運動を取り入れる
• 理学療法士・作業療法士と連携し、活動量の維持と廃用予防を図る
→無理のない範囲で身体を動かすことが、精神的な前向きさにも好影響
3. リラクゼーション・タッチケア
• 足浴、マッサージ、アロマセラピーなど
• 「触れる安心感」「温める安楽感」が 症状緩和に寄与
体がだるいに対し、リラクゼーション(揉みほぐし)によって悪液質がやわらぎ、食欲が回復した方や、「体が軽くなった」と感じ、自力でシャワー浴ができた方もいました!
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家族への説明とケアも大切な支援
倦怠感は「目に見えにくい症状」であるため、周囲の理解と共感が不可欠!
• 体がだるい(倦怠感)の原因や経過を丁寧に説明
• 本人の価値観や生活目標を家族と共有(「その人らしさ」の尊重)
• 「できなくなったこと」よりも、「今できること」に目を向けた支援を
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まとめ|がんの倦怠感ケアはQOL支援の土台になる
がん患者の倦怠感は、身体的・心理的・社会的側面すべてに影響する症状です。
「だるさは仕方ない」と見過ごさず、
薬物療法と非薬物療法を組み合わせた多角的なアプローチが、
患者のQOL向上と尊厳ある生活を支える大切なケアになります。
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