抑うつとがんに寄り添う〜前編〜

がんと診断されたとき、多くの人が不安や落ち込みを感じる。しかし、その「落ち込み」が長引いたり、眠れない・食べられない・何もやる気が起きない状態が続き、日常生活に支障が出るようであれば、それは抑うつ状態かもしれません。

この記事では、がん患者にみられる抑うつの症状や原因、治療方法、家族ができるサポートについて、前編と後編に分けて、わかりやすくお伝えします。

目次

1. がん患者さんに多い抑うつとは

2. 見逃してはいけない抑うつのサイン

3. 抑うつ状態の主な原因とは

4. ご本人・ご家族ができるケアとサポート

5. 医療機関での治療法(薬物療法)

6. まとめとQ&A

1. がん患者に多い抑うつとは

がん患者のうち、およそ10人に1人が抑うつ状態を経験すると言われている。特に、病気が進行している方や再発した方は、精神的にも身体的にも負担が大きく、うつ状態になりやすいと言われている。

【抑うつ状態の主な症状】

• 気分の落ち込みが続く

• やる気が出ない

• 食欲がない、食事が味気ない

• 夜眠れない、途中で何度も目が覚める

• 身体がだるく、何もする気になれない

•    「生きていても意味がない」「死にたい」といった気持ち

こうした症状が2週間以上続く場合、うつ状態の可能性があります。

2. 抑うつの見逃してはいけないサイン

家族や周囲の人が気づけるサインもあります。

以下のような言動が見られたら、注意が必要です。

特に注意すべき3つのサイン

食欲不振や急激な体重減少

不眠や強い疲労感や倦怠感

希死念慮(死にたいという気持ち)

ご家族が気づきやすい変化

• 「何をしても楽しく感じられない」と言う

• 最近笑顔が見られなくなった

• 寝つきが悪い・眠れていないようだ

• 今まで楽しんでいた趣味に興味を示さない

不眠原因の参考ブログ

3. 抑うつ状態の主な原因とは

抑うつには、身体的・心理的・社会的な要因が複雑に絡み合っています。

がん患者に多い原因

がんの症状や副作用(痛み・倦怠感・吐き気・食欲低下など)

再発・余命告知などによる精神的ショック

経済的不安や今後の生活への不安

一人暮らし・家族との関係・支援者がいないなどの孤独感

過去にうつ病を経験している方は再発しやすい

参考資料

「がんといわれた時の心の変化」について詳しく知りたい方は、がん情報サービスのページもご覧ください。

がんと心

次回予告

がんと抑うつ|大切な人が落ち込んでいると感じたときに知っておきたいこと〜後編〜

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