抑うつ状態に寄り添う〜後編〜

抑うつの状態で、ご家族ができるサポートについて、医療現場での経験をもとに、わかりやすくお伝えします。

4. 抑うつ状態の時にご本人・ご家族ができるケアとサポート

ご家族ができること

• 「頑張って」ではなく、「いつでも話を聞くよ」「気持ちに寄り添っているよ」と受け止める言葉をかける

• 「最近、何をしても楽しくないって感じることある?」と、さりげなく声をかける

• 一緒に食事をしたり、テレビを見るなど、安心できる時間を共有する

主治医・訪問看護師・緩和ケアチームに早めに相談する

本人が大切にしたいこと

• 「無理しなくていい」と今の自分を受け入れること

• 昼夜逆転を防ぎ、生活リズムを整えること

• 「眠れない」「食欲がない」など、我慢せずに医療者へ伝えること


「抑うつ状態と倦怠感の鑑別」についてはこちらの記事も参考に
終末期のがん患者の全身倦怠感にどう向き合う?

5. 抑うつ状態の医療機関での治療法(薬物療法)

抑うつの症状が強い場合は、薬物療法が効果的です。

精神科・心療内科や緩和ケアチームと連携しながら対応します。

抗不安薬や抗うつ薬などを使用することが多い。

※効果が出るまで2~4週間程度かかるため、早めの受診・相談が大切です!

6. まとめとQ&A

まとめ

• がんと抑うつは切り離せない問題。誰にでも起こりうるものです。

• 「気づくこと」「寄り添うこと」「専門家に相談すること」が、支える側にできる大切な行動。

• 早期のケアによって、ご本人の生活の質(QOL)を守ることができます。

抑うつ状態の時によくあるご質問

Q:本人が「死にたい」と言っています。どうしたらいい?

A:命に関わるリスクがあるため、すぐに主治医・訪問看護師・精神科に相談してください。ひとりで抱え込まず、専門家の支援を受けることがとても大切です。

最後に

抑うつは「心の風邪」とも呼ばれ、誰にでも起こり得ます。
大切なのは、早く気づいて、適切なサポートを受けること。がんという病気と向き合いながらも、「今この瞬間」を安心して過ごせるように、あなたと、あなたの大切な人のために、私たちは支援を続けていきます。

参考資料

「心のケア」について詳しく知りたい方は、がん情報サービスのページもご覧ください。

専門家による心のケア

最後まで読んでくださってありがとうございます。
このブログが少しでも参考になった方は、
「いいね」「フォロー」「コメント」をいただけたら嬉しいです!
あなたの声が、次の記事を書く励みになります。

─[News]──────

■X(旧Twitter)
Xでは、終末期ケアやターミナルケアに関する情報や情報共有を発信しています!
ぜひフォローしてください!
Tweets by HarunaYama23260