【家族でできる褥瘡(床ずれ)予防】在宅介護でも安心!簡単にできるケア方法

終末期ケア専門士の山口です。

ここでは50人以上の在宅看取りをした経験から、学んだことやヒントなどお伝えしていきます!

褥瘡(床ずれ)は、ちょっとした工夫で予防できる。

在宅介護の場でも、ご家族のケアがとても大きな力になる。

「難しいことはできないけど、できることはしてあげたい」

というお気持ちに寄り添い、家庭でも実践しやすい褥瘡予防ケアをご紹介。

⒈体の向きをこまめに変える(体位変換)
・2~3時間おきに体の向きを左右に変えることで、圧迫を軽減できる 
(ただし、毎回は難しいため、自動体位変換機能付きベッドの活用も有効)
・クッションやタオルで、無理のない姿勢をサポート
Point:同じ姿勢が続くと血流が悪くなり、皮膚にダメージを与える原因に。
→ 本人が「ラクだな」と感じる姿勢を大切に。

⒉スキンケア
・おむつ交換後や汗をかいたときはやさしく拭き取る
・せっけんはよく泡立てて、ぬるめのお湯でやさしく洗う
・むくみがあるときや体を拭く時は、強くこすらず押さえるように
・拭いた後は、保湿剤やオイルを塗ることで、皮膚の乾燥を予防
(ティッシュがくっつく、肌がテカるくらいが目安)
・特に、おしり周りは、湿気・尿・便で皮膚がふやけやすく、傷つきやすい
・ナイロンタオルは使わず、やわらかい布を使用
・柔らかい素材の衣類を選び、ゴムや紐が皮膚に当たらないよう工夫する
Point:ゴシゴシこすらず、「ポンポン」とやさしく拭く。
→ 保湿剤は、ワセリン(プロペト)や処方されるヒルドイド(ヘパリン類似物質)などがある。

 栄養と水分をしっかりとる
・褥瘡の予防・治癒には、たんぱく質・ビタミン・鉄分などの栄養が不可欠
・飲み込みにくい方は、やわらか食やとろみをつけるなど工夫
・水分不足になると、皮膚も乾燥して傷つきやすくなるため、こまめな水分補給が重要
Point:
→ 食が細い方には、少量でも高カロリーの補助食品がおすすめ。

⒋床ずれができやすい「骨の出っ張り」に注意
・おしりの中央(仙骨部)、かかと、腰の横(大転子部)などは特に注意
丸めたタオルやドーナツ型クッションで負担を減らす
Point:
→ 体圧分散マットレスやエアマットを使うとさらに効果的。

⒌家族のケアで一番大切なのは「気づくこと」
・皮膚が赤くなっていたら、床ずれのサインかも。
・「赤みが戻らない」「皮膚がふやけている」「水ぶくれがある」など、小さな変化に気づいたら、早めに医療・看護スタッフへ相談

終末期以外でも褥瘡は改善可能
褥瘡は、終末期以外の段階でも適切なケアを行うことで改善することが多い。
日々のケアを根気強く続けることで、褥瘡の予防・治癒につながる。
特に在宅介護では、ご家族の気づきと対応が重要。小さな変化を見逃さず、早めに対応することで、褥瘡の悪化を防ぐことができる。

【まとめ】
家族のケアで褥瘡予防は十分にできる。
褥瘡(床ずれ)の予防は、専門的な知識がなくても、日々のちょっとしたケアで可能。
以下の5つのポイントを意識して、根気強くケアを続けていきましょう。

1. 体位変換をこまめに行う
2. 優しいスキンケアを心がける
3. 栄養と水分をしっかり摂取する
4. 骨の出っ張り部分に注意する
5. 皮膚の変化に早く気づく

これらを継続的に実践することで、褥瘡の予防と改善につながる。
ご家族のサポートが、在宅介護において大きな力となります。

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