不眠の原因|終末期・高齢者・がん患者にやさしいケアとは?

不眠

不眠はつらい。でも、ひとりで抱えなくて大丈夫

夜眠れない日が続くと、体力だけでなく心も疲れてしまう。不眠はQOL(生活の質)を大きく低下させる症状の一つであり、とくにがんや慢性疾患、終末期を迎えている方にとっては、日中のつらさを強めてしまう要因にもなる。

実際に、がん患者の約30〜50%が不眠を経験しているとされており、痛み、不安、環境の変化など、さまざまな要因が複雑に絡み合って、影響していることが多い。

■ 不眠のタイプと特徴|あなたの眠れない原因はどれ?

「眠れない」といっても、症状は人によって異なる。

まずはどのタイプの不眠なのかを知ることが、適切な対処への第一歩!

不眠のタイプ特徴
入眠障害なかなか寝つけない
中途覚醒夜中に何度も目が覚める
早朝覚醒朝早く目が覚めてその後眠れない
熟眠障害眠った気がしない、眠りが浅い

■ 不眠の原因は「5つのP」|まずは原因を探ろう

眠れない原因は1つではなく、複数の要因が重なっていることが多い。医療現場では、次の「5つのP」に注目して不眠の原因をアセスメント(評価)しています。

原因カテゴリ内容例
Physical(身体的)痛み、頻尿、呼吸困難、かゆみなど
Psychological(心理的)不安、ストレス、緊張、孤独感など
Psychiatric(精神的)うつ、不安障害、せん妄など
Pharmacological(薬理的)薬の副作用、離脱症状
Physiological/Environmental(生理・環境的)騒音、光、室温、慣れない環境 など

■ 不眠のアセスメント|「いつから・なぜ眠れない?」を見つけよう

以下のポイントを押さえて、不眠の背景を見つけていきましょう。

• いつから不眠が始まったか?

• どのタイプの不眠か?

• 痛み・頻尿・息苦しさなどの体の症状はあるか?

• 睡眠の質や日中の眠気の有無は?

• 睡眠薬の使用歴、精神疾患の既往など

💡 たとえば…

• 夜中に何度もトイレに起きてしまう → 水分摂取や点滴の時間を見直す

• 痛みで眠れない → 鎮痛薬の調整が必要

次回予告

不眠の対策|終末期・高齢者・がん患者さんにやさしいケアとは?

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